遺伝子検査は、私たちの体の中にある「設計図」DNAを調べることで、体質や病気のリスク、薬の効きやすさなどを知ることができる検査です。普段意識することのない自分の体質を知ることができ、将来の健康管理に役立てることができます。ここでは、遺伝子検査の一般的な流れをわかりやすく解説します。

遺伝子検査の具体的な流れ

  1. サンプル採取(体の情報を集める)
    遺伝子検査の最初のステップはサンプル採取です。方法は非常にシンプルで、自宅でできるキットも多くあります。
  • 唾液を専用キットに入れる
  • 綿棒で口の中をこすり、頬の粘膜を採取
  • 血液を少量採取(医療機関で行う場合もあり)
  1. DNAの抽出(体の設計図を取り出す)
    次に採取したサンプルからDNAを抽出します。スープから特定のスパイスを取り出すような作業で、採取した細胞を壊してDNAだけを取り出します。これにより、体の設計図であるDNAのみの純粋な状態になります。
  2. 検査装置へのセット(コピー機にセットするイメージ)
    抽出したDNAを検査装置にセットし、特定の遺伝子を調べる準備をします。この段階で、DNAを増やすための試薬(プライマーやポリメラーゼ)を加えます。増やしたいDNAの場所を指し示す「道しるべ」の役割を持つプライマーがセットされ、次のステップへ進みます。
  3. DNAの増幅(コピー開始!)
    検査装置(PCR装置)でDNA上のターゲットなる部分のコピーを行います。ターゲットとなるDNAを増やす作業は、コピー機で本の特定のページをたくさんコピーするのに似ています。この増幅の過程で、特定の遺伝子を見つける技術が使われます。
  4. 結果解析
    増幅したDNAを解析し、ターゲットとなる遺伝子に多型(個人個人の違い)が存在するかどうかを調べます。結果は数値やグラフで表示され、それを解釈することで自分の体質やリスクについて知ることができます。

TaqManプローブ法について

株式会社ココゲノムでは、このDNAの増幅と検出に「TaqManプローブ法」という技術を使用しています。
TaqManプローブ法は、特定の遺伝子配列をリアルタイムで検出し、ターゲットがある場合に蛍光が発生する仕組みです。これにより、迅速かつ正確にターゲットDNAの有無を判定できます。

この方法は、新型コロナウイルス検査やがんの遺伝子検査などにも使われており、高い精度と感度が求められる場面で活躍しています。

遺伝子検査は、健康を守るための大切な手段です。自分の体のことを深く知り、日々の生活や健康管理に役立てていきましょう。

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